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明日の地球のために

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掲載日:2009年8月3日

JICA集団研修京都メカニズムプロジェクト担当者養成コースの閉講

地球温暖化問題は、典型的な地球環境問題であり、その影響は1ヶ国に留まらず、地球全体に大きな影響を及ぼすものです。そのため「国連気候変動枠組み条約」(UNFCCC)の「京都議定書」上でも先進国のみでなく、開発途上国でも温室効果ガス削減プロジェクトの実施が進み持続的発展が図られるようなツールが用意されています。2005年2月に京都議定書が正式に発効し、2008年にその第一約束期間が始り、より実効性のある取り組みとして日本政府においても2006年より「京都メカニズム」を活用したクレジットの取得を開始してきています。
しかし、CDM/JIプロジェクトにおいて有力なホスト国となりうる開発途上国の政府が「京都メカニズム」のシステムについて十分な情報が得られず、その体制作りが進んでいないというのが現状です。
そこで、指定国家担当機関の担当者及び関連機関の行政官を対象に6月10日~7月24日の45日間に亘り京都メカニズムに関する研修を開催しました。この研修を通じて研修員は京都メカニズムのルールやCDMプロジェクト推進のための開発途上国の役割など理解できるように計画しました。


研修員は南米、中東、アフリカ地域の6ヶ国から1名ずつで構成され、ICETTでの研修中、一流講師からの講義及びディスカッションの時間を通じて京都メカニズム推進に関わる情報交換が計られました。研修当初には「不都合な真実」映画にて、地球温暖化の仕組みを共通認識しました。
また、ホスト国の経験を共有するために、CDMの実施数が多いインドより講師を招聘し、「なぜインドは多くのCDMが実施できたか?」「指定国家担当機関はどういう役割をするか?」「どのように情報を発信するべきか?」など講師と活発な質疑応答をしながら学びました。

 

CDMプロジェクトの方法を理解するためにプロジェクト設計書(PDD)の作成を演習として行ったが、研修員は各人で自国のデータを入手し、その作成に取り組んだ結果、講師からは完成度が高いというコメントを頂き、研修員からも自分でPDD作成をしたことでCDMがよく理解できたという意見が聞かれました。
研修員はICETT入館後から活発に日本文化にも興味を示し、講義の合間に行なわれる日本語教室にも全員参加しました。また、四日市市泗翠庵で茶道を体験し、小間の建築様式について説明を聞きました。
研修員からは滞在中に訪問した企業や講師から、日本人がより完璧に近づけるために改善を惜しまないこと、時間に正確であること、忍耐強いことなども学んだという意見がありました。