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掲載日:2010年4月1日

環境調和型熱電発電材料の技術開発

事業名:地球環境保全関係産業技術開発促進事業(経済産業省補助事業)

研究開発テーマ:環境調和型熱電発電材料の技術開発

高温大気中で使用可能で環境負荷元素を含まない高性能酸化物熱電材料を量産可能なプロセス技術と共に開発するため,その柱となる材料設計・作製・評価技術を開発した。

  • (1)第一原理計算による電子状態評価と熱電性能の定性的予測が可能であることを確認した。
  • (2)種結晶として使用可能な単相粉末合成技術を確立した。また,この種結晶粉末を原料として,層状コバルト酸カルシウムの配向多結晶が作製できることを確認した。
  • (3)ミュオンスピン回転・緩和(μSR)法により,層状コバルト酸カルシウムにおける電子輸送現象と磁性との相関を実証した。

研究期間:平成14年~

研究参加企業:(株)豊田中央研究所

概要

平成14年度研究成果報告会での評価/質疑応答

小林(猛)委員
大変面白い技術開発。プロセス技術で、テープの上で両方の粉末を混ぜ、ホットプレスして焼成するということだが、種結晶が一定の方向を向くというのは、磁石を何らかの形である程度配向させるとか、テープの動くスピード、厚さ等で調整するのか?焼成した時に、セラミックスがきちっと配向するという技術はかなり難しいような気がするが。

研究参加企業
配向するために重要なのは、種結晶の大きさと形である。テープを引く速度というのはあまり影響しない。

春田委員
この熱電材料は、どのくらいの温度の熱の利用を想定しているのか?また利用性を確保するために膜にする技術であるが、水酸化コバルトを作った後、炭酸カルシウムを加えているが、炭酸カルシウムの比率は目標とする理論比のままを加えるのか、過剰に加えるのか?

研究参加企業
対象温度は、漠然としている。この酸化物が強いところは600から800℃である。炭酸カルシウムの量は、狙った量を入れ、狙ったものがほぼ均一にできる。

石原委員
トータルドスと熱電性能は今後どのように結び付けるのか?

研究参加企業
ボルツマンの輸送理論を用いて、量子力学的な計算によって性能を見積もる予定である。熱伝導率は、平均自由工程が求められないので、音速を計算して定性的に求めようと考えている。

石原委員
今の材料はどのくらいの性能か?

研究参加企業
現状の開発材は性能指数ZT値で0.15くらいの値である。

原口委員
最近熱利用が進んでいるせいかいろいろなところで熱電材料開発のテーマが出てくるが、採算を考えると熱電変換効率10%を超えないと無理では?そのためには、どこかにブレークスルーがさらに必要な気がするがいかがか?

研究参加企業
この材料は単結晶のZT値が0.8位である。それを一つの目標値として、いかに追いつくかを考えている。そのための方法として、一つはきれいな配向材料を作るということ。もう一つは、岩塩構造の組成を最適化することが必要であると考えている。

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