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掲載日:2010年4月1日

温室効果ガス削減の為の空気冷媒式超低温(-60℃以下)急速冷凍装置の開発

事業名:京都議定書目標達成産業技術開発促進事業(経済産業省補助事業)

研究開発テーマ:温室効果カ゛ス削減の為の空気冷媒式超低温(-60℃以下)急速冷凍装置の開発

地球温暖化防止のため脱フロン、省エネ化が進む社会的背景の中、自然に優しい空気を冷媒とした超低温(-60℃以下)急速冷凍装置の開発に着手した。2003年度は試験機を設計、製作し実証試験によりその冷凍性能を中心に計測を行った。その結果、-90℃の冷風を発生させ、冷凍能力もほぼ計画値通りの成績係数を達成できる見込みが確認できた。さらに磁気軸受の振動特性、高速モータ冷却ファンの冷却性能、除霜器によるデフロスト手法が確認できた。今後の課題としては長時間の連続運転における信頼性及び耐久性の確認、また自動運転のための制御方式の決定である。

研究期間:平成15年~平成17年

研究参加企業:三菱重工業(株)

概要

平成15年度研究成果報告会での評価/質疑応答

山根委員
バイオテクノロジーの実験をやっていると、-80℃のディープフリーザーというのはどこの研究室でも使うのだが、普通今市販されているディープフリーザーはこの方式ではないのか?

研究参加企業
通常、アンモニアとかフロンといった冷凍機を使っていると思われるが、-50とか-60℃以下になってくると、冷媒自体の蒸発圧がマイナスになり空気の吸い込みとかいろいろ不具合が出てきて、メンテナンスとか取り扱いがかなり厳しくなってくる。そういう意味で安定して使える冷凍機というのはないという認識でいる。

山根委員
しかし、365日、ずっと-80℃のフリーザーを使っているが?

研究参加企業
メンテナンスで、おそらくエアー抜きとかで、かなり手間がかかっている状況ではないか。

山根委員
いいえ、そういうことは何年もやっていない。だから、これが本当に新しい方式なのか、今の市販されているディープフリーザーと比べてどこが新しいのかというのが、分からなかった。

研究参加企業
あと、冷凍能力として今回11.5冷凍トンという能力をしているが、これはかなり大きいサイズと考えており、そういうレベルでは、おそらく、まず、ものとしてはないのではないかと理解している。小さい1冷凍トン以下の0.5冷凍トンとか、そういうラボレベルのものはあるかとは思うが。

山根委員
非常に高速のモータを回すわけだが、それにはエネルギーがいると思うが、基本的に熱力学的に考えて、エネルギーが従来のものと比べて少なくて済むというようなことは言えるのか。液体窒素は-196℃だから、この新しい方式で-196℃までいくかというと、そこまで冷やす必要はないから、液体窒素との比較はあまり意味がないように思う。

研究参加企業
液体窒素と比べると当然必要な電力量が違い、7分の1ぐらいでできる。一方、従来のフロン冷凍機と比較してみると、能力によって多少違うが、だいたい-50℃以下からであれば、消費電力量的には空気冷媒式の方が優位になっていくという検討はやっている。

定方委員
今までこういう空気冷媒方式という考え方を使って商業機化を図るというアイデアはなかったのか?

研究参加企業
発想自体は昔からあるが、実際に商品化しているところというのは、一社先行しているところがあるが、まだほとんど出ていない。

定方委員
原理としては、別にオリジナリティというのはないということか?

研究参加企業
昔から飛行機の空調とかに使われている原理であり、公知の技術である。

定方委員
こういう方面に実用化を試みたという例が少ないということか?

研究参加企業
はい、そうです。

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