ホーム > 【開始しました!】パラオ共和国 バベルダオブ島における分別排出システムの普及促進事業(JICA草の根技術協力事業)
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掲載日:2023年4月21日
2023年2月、「パラオ共和国 バベルダオブ島における分別排出システムの普及促進事業(JICA草の根技術協力事業)」を開始しました!
2022年まで約3年半実施した「パラオ国ガッパン州イボバン、アイメリーク州モンガミにおける官民協働ごみゼロ社会推進事業(JICA草の根技術協力事業)」をフェーズ1として、これから3年間でフェーズ2を実施します。
プロジェクト関係者とのキックオフミーティング(3月7日)
パラオは日本の真南、フィリピンの西に浮かぶ、サンゴ礁に囲まれた小さな美しい島です。面積は屋久島ほどで、人口は三重県鳥羽市と同じくらいです。パラオを構成する300以上の島のうち9つの島に人が住んでおり、その中で最も面積が大きい「バベルダオブ島」が、今回の事業の主な活動地域です。
パラオはかなりの親日国で、第一次世界大戦から第二次世界大戦の間、日本の統治下にあったことから、言語や文化には日本の影響が多く見られます。パラオ人は、パラオ語と英語を主に使用しますが、パラオ語には、おきゃくさん、べんとう、さしみなど2,000語の日本語が残っていると言われています。パラオ人の会話を聞いていると、パラオ語に交じって、多くの日本語が聞こえてきてとても面白いです。
パラオ共和国(出典:外務省ホームページ)
バベルダオブ島 (出典:在パラオ日本大使館)
パラオでは、家庭から出るごみは、ほぼ分別せずに家の前のドラム缶に捨て、それをトラックで集めて埋め立て処分場に捨てています。それでは、新しく処分場を作ってもすぐに埋まってしまいます。そこでICETTは、対象地域に資源物の回収ステーションを設置して、パラオの公共基盤・産業・商業省や教育省と協力して、住民に対する啓発を行いながら、パラオの家庭から出るごみを分別回収して可能な限りリサイクルしよう!という活動をしています。
この活動をフェーズ1ではバベルダオブ島の100人ほどが住む地域2つで進めていましたが、フェーズ2では対象地域をこの2地域を含む各300人ほどが住む2州全域に広げ、ゆくゆくはバベルダオブ島全島に分別活動が広がることを目標にしています。
現地コーディネーターは、2月に行った初回の現地活動からパラオに移住し、目標達成に向け、現地関係者の代表メンバーで構成されるチームのミーティングなどで課題の検討を行うなど、活動を始めています。現地関係者とのより円滑なコミュニケーションによる活動の促進が期待されます!
現地コーディネーター(写真左)
パラオに分別の文化を根付かせるためには、子どもへの環境教育も不可欠です。フェーズ2では、小学校でのごみの分別や生ごみの堆肥化を通した子どもの環境意識の向上や、先生を対象にした日本での研修も予定しています。
このコーナーでは、本プロジェクトのメンバーがパラオで発見したことをつぶやきます。
今回は、2月にパラオへ初めて渡航したICETT職員が担当します。
パラオへ人生で初めて渡航し、スーパーマーケットであるものを発見してしまいました。私がお土産として日本からパラオに持って行ったグミそのものです。はるばる日本から持ってきたのに…と少しショックでしたが、日本のお菓子がパラオでも愛されていることに嬉しく感じました。そのグミだけが偶然売っていたというわけではなく、数えきれないほどの日本のお菓子、缶詰、お酒、シャンプーなどがたくさん売られていました。
ちなみに、パラオ語で「アブラパン」って何か分かりますか?
正解は「揚げあんぱん」のことです!ネーミングの理由が想像できて面白いですね。
皆様も、少しパラオに親近感がわいてきたでしょうか。次回もお楽しみに!