文字サイズ
拡大
縮小
色変更
標準
青地に黄色
黄色地に黒
黒地に黄色

English

  • お問い合わせ
  • サイトマップ

明日の地球のために

ホーム > 【パラオ通信Vol.3】パラオ国 バベルダオブ島における分別排出システムの普及促進事業(JICA草の根技術協力事業)

ここから本文です。

掲載日:2023年9月25日

~パラオ通信Vol.3~

 パラオで実施しているJICA草の根技術協力事業「パラオ国バベルダオブ島における分別排出システムの普及促進事業」の近況をお届けします。

 

資源回収推進チームって?

 今回は、「資源回収推進チーム(コミュニティ型)」についてご紹介します。

 このプロジェクトでは、「学校教育型」と「コミュニティ型」の「資源回収推進チーム」を立ち上げました。教員が環境教育の手法を学びながら、主に小学校で分別排出活動を推進する「学校教育型」に対して、「コミュニティ型」は、対象地域で住民の意識啓発をしながら分別排出活動を推進します。
「コミュニティ型」の活動地域は、パラオで一番大きな島バベルダオブ島10州のうちのガッパン州とアイメリーク州です。「コミュニティ型」チームメンバーは、定期的にミーティングを開いて、2州での分別排出を推進するため、様々な議論、検討を行います。ガッパン州のイボバン村、アイメリーク州のモンガミ村で2018年から3年間行ったステーションでの分別排出の先行事例から学び合い、州全体に展開していく方法を日々検討しています。ステーションをどこに、いくつ設置するかなど、具体的な計画を立てるには地図や住居配置図などの基本情報が必要ですが、パラオにはそれがありません。チームメンバーは慣れない作業ながらもインターネットで情報収集し、地道に足で回り地図を作成して住居配置図を完成しました。チームメンバーは、対象地域での分別排出活動を目指して、一歩ずつ取り組んでいます。

「コミュニティ型」チームは、2018年からICETTと連携して活動を行っている公共基盤・産業・商業省公共事業局固形廃棄物管理部(通称BPW)の職員のほか、ガッパン州、アイメリーク州の州政府職員、「学校教育型」のチームメンバーでもあるNPOで構成しました。チーム名はパラオ語で「SELKMAI」です。『カニ(蟹)』という意味で、2州のマスコットキャラクターだそうです。おもしろいネーミングですね。

TeamCMeeting Mapping
チームミーティングの様子 マッピング作業の様子

 

 

 

Dr. Osawa7月に実施したICETTの現地活動では、「コミュニティ型」
チームとワークショップを開催し、技術アドバイザーの大澤
正明氏より、地域での分別排出活動を進めるための“資源回収
計画”について策定指導を行いました。

大澤正明技術アドバイザー(NPO法人生活環境ネットC&C代表)
一般財団法人日本環境衛生センターでの経験を活かし、廃棄物管理の専門
家として40年以上にわたり、様々なプロジェクトを行ってきました。イン
ドネシアやブータンをはじめ、2018年からはパラオでこのプロジェクトに
携わり、廃棄物管理の改善手法や、計画作成などの指導を行っています。

ワークショップ(2023年7月11日)

 

チームSELKMAIの活動を引っ張ってくれる重要な役割を担っているのがBPWです。BPWは、2018年からプロジェクトのキーパーソンとして活動を促進してきました。

それでは、チームSELKMAIの中心メンバーでもあるBPWの担当者2名よりひとこといただきましょう!

BPWからひとこと!

Ms.JessicaS.Emesiochel
CoordinatorattheDivisionofSolidWasteManagement,BureauofPublicWorks
MinistryofPublicInfrastructureandIndustries

業務内容:固形廃棄物問題、データ収集、新技術に関して、固形廃棄物管理局と地方を含む各州の固形廃棄物局間の調整を行っています。

 

Ms. Jessicaまず最初に、バベルダオブ島と学校での家庭ごみの分別排出の実施と推進というこの機会を与えてくださったICETTチームに感謝したいと思います。これによ
り、ごみ分別の重要性とごみが環境に及ぼす悪影響についてひとりひとりに教育
することができます。このプロジェクトは、環境意識を促進し、ごみを削減する
効果的な方法です。持続可能な廃棄物管理手法を取り入れることで、環境保護や
埋立処分場の延命化、将来の世代により良い世界を残すことが可能になります。
 

 

 

 

 

Ms.JoselineSkebong
EducatorattheDivisionofSolidWasteManagement,BureauofPublicWorks
MinistryofPublicInfrastructureandIndustries

業務内容:固形廃棄物管理の質を向上させる適切な固形廃棄物管理実行の重要性を地域社会に知らせるための環境教育プログラムとツールの開発・製作を担当しています。

Ms. Joselineまず最初に、このプロジェクトを通じて変わらぬご⽀援とご指導に対し、ICETTとJICAに感謝の意を表したいと思います。このプロジェクトに参加する機会を得ることができて光栄に思います。これまでに学んだ多くの指導と専⾨知識は、固形廃棄物管理局が将来直⾯する最も困難な課題を乗り越えるのに役⽴ちます。このプロジェクトは、私の⼈⽣の中で最⼤の経験の1つです。私は、高齢者から児童までを対象として適切な廃棄物管理の重要性について教育する取り組みを学びました。このプロジェクトが成功し、それが将来私たちの国にどのような影響を与えるかを見るのがとても楽しみです。ICETTが提供するあらゆる機会とサポートに感謝します。

 

 

次回のパラオ通信をお楽しみに!