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ホーム > 研修・指導 > 海外研修・技術指導 > 令和6年度の事業 > 【パラオ通信Vol.5】パラオ国 バベルダオブ島における分別排出システムの普及促進事業(JICA草の根技術協力事業)

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掲載日:2024年4月1日

~パラオ通信Vol.5~

 パラオで実施しているJICA草の根技術協力事業「パラオ国バベルダオブ島における分別排出システムの普及促進事業」の近況をお届けします。

 2024年3月にバベルダオブ島のアイメリーク州とガッパン州の2か所で、「生ごみの量を減らそう」というテーマで地域住民の皆さんに「キエーロ」について紹介しました。

「キエーロ」とは?

 生ごみを土に還す電気を使わない環境にやさしい生ごみ処理機です。屋根あり、底無しの箱に土などの基材を入れて生ごみを埋めることで、土の微生物が生ごみを分解します。特長としては、容量が大きく適度な風通しにより分解の進みがよいため、臭いや虫の発生を抑えられることです。「キエーロ」の中で生ごみは分解され土に還りますが不思議と土は増えません。
 本プロジェクトでは既にパラオの小学校2校で給食の調理残渣を入れて処理しています。常夏の国パラオでは微生物の活動が活発で、2校では順調に生ごみを処理できているようです。

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アイメリーク小学校(2023年7月開始) ガラスマオ小学校(2023年12月開始)

 

住民の皆さんに「キエーロ」を紹介して

 本プロジェクトの技術アドバイザーである、(一社)ネクストステップ研究会の福島典子氏から、「キエーロ」の特長や使い方の紹介を行いました。生ごみを処理できるのが大きな魅力である「キエーロ」ですが、その土がだんだん肥えて自家製の肥料になっている日本での例が紹介されると、住民の皆さんから「現在、生ごみはバイオガス発電に使っていますが、「キエーロ」も試したいです!」「肥えた土で野菜を育てるにはどこに植えるのが適切ですか?」「「キエーロ」と、地面に穴を掘って生ごみを入れるのにはどんな違いがありますか?」などの声が聞かれ、パラオの住民にとって関心の高い内容だったことが分かりました。

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アイメリーク州での住民集会の様子 ガッパン州での住民集会の様子

 

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福島典子氏よる説明の様子

 

福島典子技術アドバイザー(一般社団法人ネクストステップ研究会副代表)

 片付けコーチとして活動する中で、片付けによって可視化される「ごみ」の削減にも興味を持ち、現在は「暮らしの中から環境課題や社会課題を考える」をテーマに、「キエーロ」の普及やごみの削減活動に尽力しています。モットーは「より少なく、しかしより良く」。

次回のパラオ通信をお楽しみに!