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掲載日:2010年4月1日

有機性産業排水を対象とした完全独立運転型高度水処理技術の開発

事業名:産業公害防止技術開発事業(経済産業省補助事業)

研究開発テーマ:有機性産業排水を対象とした完全独立運転型高度水処理技術の開発

「自然循環方式水処理技術」・「木炭とセラミックスの複合化技術」・「選択的微生物集積技術」を基礎技術とし、自然エネルギーを利用した低コスト・簡易型の高度水処理技術の開発を本年度より開始した。本年度は、水処理装置に使用する新規ろ材開発の基礎的な検討と装置の設計及び運転条件の検討、また風力・太陽光発電特性調査を行なった。その結果、新規開発ろ材の基礎的な製造条件の決定と今後の問題点の抽出を行うことができ、また水処理装置の設計及び運転条件のための基礎データを収集することができた。今後、抽出された問題の解決と得られた知見から水処理装置を試作し検証を行う。

研究期間:平成15年~平成17年

研究参加企業:東洋電化工業(株)

概要

平成15年度研究成果報告会での評価/質疑応答

森委員
発電を無理に付ける必要は全くないような気がする。もし、おっしゃるように性能がいい水処理ができれば、電力はそう大して必要ないし、日本の中だから電源はいくらでもある。かえって自然エネルギーの太陽光だとか風力だとかを付けた方がコストは高くなるし、運転は難しくなるので、ここは切り離した方がよいのではないかと直感的にする。

研究参加企業
自然エネルギーによる発電部分がなくても、低コスト・簡易型の高度水処理技術という部分だけでも、十分、産業排水にとっては有効かと思う。ただ、今後、自然エネルギーによって独立して、電源がないところでも排水処理することができればということで取り入れている。

徳田委員
材の寿命はどうなっているか?

研究参加企業
開発途中なのではっきり言えないが、これは木炭の吸着というのを利用しているものではなくて、微生物による浄化を目的にしている。そのため、飽和といったようなことで寿命を切るということはないので、半永久的というか、10年、20年ずっと使えるようなろ材として考えている。

徳田委員
信用できない。例えば霞ヶ浦のアオコを見るとすごい。あんなものすぐ目詰まりする。

研究参加企業
その部分が今後の検討課題として考えており、今の段階では小さなサイズのろ材しかできていないが、今後形状を検討して、大きなサイズにして空隙をより多く出せるようにして、そういう部分に対処できるようにしていきたいと考えている。

山根委員
お聞きした限りでは、要するに活性汚泥的なものに適当な担体を入れて、その能力を高めるということのようなものであるが、そういう試みは従来からいろいろな試みがあると思う。それで、この技術はどういうところに特長があるのか。例えばキトサンをコーティングした木炭というのを出されたが、これは一体、どういう特長があるのか、従来のものと比べてどういう利点があるのかというのが、いまいち分からない。それから、要するに木炭というのは炭素、炭素系のそういう素材も従来いろいろあるように思う。だから、御社のその新しい技術、新しいところは一体どこにあるのかというのが今までお聞きしたところでは分からないので説明していただきたい。

研究参加企業
一番の特長は、天然の素材を使っているというところが大きな特長だと思う。プラスティックを使ったろ材は従来からあるが、環境の負荷の低減を考えて、木炭を使っているということと、木炭には接触ろ材等を使った場合、微生物としての処理だけではなくて当然吸着能力もあるので、複合的に処理が行っていけるというところが特徴的な部分だと思う。キトサンのコーティングについては、これは従来の技術になるが、木炭の細孔にキトサンをコーティングすることで、その木炭自身が持っている電荷を抑制させて微生物の定着を促すような技術になっている。

山根委員
それは御社の独特な技術なのか?

研究参加企業
そうです。

山根委員
それのいいところというのが、データが無かったように思う。天然素材というのは、何も木炭だけではなくてたくさんあり、私が昔知っているようなものでは、例えばピートのようなものを使ってやるとか。木炭というのは結局は炭を作るわけだから、要するにエネルギーがかかる。そうではなくて、もっと天然の有機性のポーラスの材料などはいろいろあるわけで、先ほどのフライアッシュなどのあのような有効利用というのもあるが、そういうことで、天然素材というのが御社がそれを強く前面にアピールできるものかというのが少し疑問に思うわけだが、まあ、それは、採択されたわけだから、とにかく従来のものと比べてこういうところがいいというところを強くデータとして出ているようにしていただきたい。

研究参加企業
今後の検討課題とさせていただきます。ありがとうございます。

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