ホーム > 交流・連携 > 令和4年度の事業 > 【報告】日本ASEAN友好協力50周年事業「ASEAN国際環境セミナー~ASEAN諸国と日本の協力を考える~脱炭素社会の実現と資源循環の推進について」を開催しました。
ここから本文です。
掲載日:2023年2月16日
公益財団法人国際環境技術移転センター(ICETT/アイセット)は、ASEAN国際環境セミナー「~ASEAN諸国と日本の協力を考える~脱炭素社会の実現と資源循環の推進について」と題し、2023年2月7日(火)に、日英同時通訳でのオンラインセミナーを開催し、国内外から234名にご聴講頂きました。なお、本セミナーは、外務省「日本ASEAN友好協力50周年事業」として行われました。
※ 詳しいプログラムは、こちらをご覧ください。
※ 日本ASEAN友好協力50周年事業のサイトはこちら(外部サイトへリンク)をご覧ください。
世界共通の長期目標として、「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げ、日本やASEAN各国での取り組みがすすめられています。そこで、ICETTは、カーボンニュートラル・都市計画に関する学識経験者、国際機関日本ASEANセンターの専門家、インドネシア、フィリピン及びタイにおける駐日大使館の外交官ならびにASEAN諸国に進出している日本企業等をお招きし、各国のカーボンニュートラルや資源循環の政策等を紹介するためのセミナーを開催しました。
セミナーの前半では、中部大学卓越教授 林良嗣氏から、「成長の限界からカーボンニュートラルまで~20世紀型文明からの転換~」と題し基調講演をいただきました。
ASEAN諸国の人口増加、急激な都市化及び慢性的な交通渋滞等の様々な環境問題を解決するため、カーボンニュートラルの視点で都市計画を進めると共に、人々の働き方やライフスタイルの変革等、「生活の質の向上(QOL/クオリティ オブ ライフ)」の重要性についてお話しをいただきました。
続いて、国際機関日本ASEANセンター事務総長 平林国彦氏及び国別協力支援チームプロジェクト担当官 ウェントウンアン氏から、ASEAN諸国における温室効果ガスの排出状況と削減目標、脱炭素社会への宣言等と併せて、日本アセアンセンターの役割についてご紹介いただきました。
セミナーの後半は、駐日大使館の外交官と企業の専門家にご登壇いただきました。
駐日インドネシア大使館からは、2060 年までにネットゼロエミッションを達成するビジョン「2050 年低炭素・気候強靭化のための長期戦略 (LTS-LCCR)」等について、事例としてスラバヤ市を取り上げ、環境配慮型の廃棄物発電施設を有するインドネシアで初めての環境に優しい都市づくりをご紹介いただきました。
駐日フィリピン大使館からは、気候変動に関する包括的政策枠組みや再生可能エネルギーの推進目標を示した国家再生可能エネルギー計画(NREP)について取り上げ、事例として、フィリピンで初めてのスマートでグリーン、レジリエントな都市を目指したニュークラークシティをご紹介いただきました。
駐日タイ大使館からは、産業界のためのBCGモデル(バイオプラスチックを奨励するバイオモデル、循環型経済のサーキュラエコノミーモデル、環境に優しいエコ団地等を推奨するグリーンモデル)を取り上げ、事例として、チョンブリー県のバイオ産業振興センターと東部経済回廊のスマートパーク工業団地の取組みをご紹介いただきました。
続いて、日系企業等のPTT MCCバイオケム株式会社及びいその株式会社からは、生分解性プラスチックの製造販売や、自動車部品等のプラスチックリサイクルビジネスについての取組みをご紹介いただきました。
最後に、林氏から、各国の特に重要な点について取り上げながらセミナーを総括いただきました。
日本・インドネシア・フィリピン・タイと各国を代表する立場の方から直近の施策等についてご講演いただき、ASEAN諸国のCO₂削減目標達成に向け気運を高めることが出来ました。
セミナー終了後のアンケートでは148件の回答中、5段階の満足度調査では、5にあたる「満足」76件、4にあたる「どちらかと言うと満足」60件を頂き、本セミナーが有意義であったとのコメントも多くいただきました。
今回、ご講演者をはじめご参加いただきました皆様、また、ご協力、ご後援いただきました、国際機関日本アセアンセンター、国際連合地域開発センター、経済産業省中部経済産業局、三重県、四日市市、一般社団法人中部経済連合会に、この場を借りて、厚く御礼申し上げます。
中部大学 林良嗣 氏 |
国際機関日本アセアンセンター 平林国彦 氏 ウェントウンアン 氏 |
ICETT配信 事務局 |