【報告】第4回ICETT環境セミナー「産官学連携による資源循環の推進～ライフサイクル全体での動静脈産業の連携促進～」を開催しました

公益財団法人国際環境技術移転センター（ICETT/アイセット）は、第4回ICETT環境セミナー「産官学連携による資源循環の推進」を令和5年8月30日(水)に開催しました。

今回のセミナーでは、今後のサーキュラーエコノミーの取組みの方向性として、本年3月に「成長志向型の資源自律経済戦略」が取り纏められたことを受け、本戦略の中で重点的な位置付けにある「ライフサイクル全体での動静脈産業の連携」をテーマとし、本戦略の概要や今後の展望について紹介しました。

経済産業省からは、「成長志向型の資源自律経済戦略」において、サーキュラーエコノミーへの移行の重要性、「資源自律」や「資源循環」に関する政策の方向性、戦略をふまえた今後のアクションについて情報提供頂きました。

基調講演では、本戦略策定に関わった委員のおひとりである東京大学梅田教授より、エコデザインがご専門の立場から「ライフサイクル設計」の重要性やサーキュラーエコノミーを実現する為に必要なDXの活用、循環プロバイダーについて事例をふまえながらご紹介頂きました。

企業事例では、特に動脈産業が行う情報流通プラットフォームや、資源循環型サプライチェーン構築に向けた取組みを取り上げ、サーキュラーエコノミーへの移行、カーボンニュートラルの実現について具体的に考察しました。

本セミナーは会場参加と共にオンラインでも配信され、三重県、愛知県、岐阜県を中心に全国349名（講師・事務局除く）の方に、行政、企業、研究機関など幅広い分野からご参加頂きました。

また、アンケートでは、内容面・運営面で好意的なコメントを多く頂くことができ、満足度・役立ち度共に5段階評価のうち高い評価である5が最も多く、4を加えると約9割を占める方に高評価を頂くことができました。

今回、ご講演頂きました講師の方々、ご参加頂きました皆様、ご後援・ご支援頂きました各関係機関にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。

プログラムの概要は次の通りでした。

講演者名	所属・役職	講演題目
吉川　泰弘氏	経済産業省・産業技術環境局資源循環経済課　課長補佐	政策紹介：「成長志向型の資源自律経済戦略」について
梅田　靖氏	東京大学大学院工学系研究科　人工物工学研究センター　教授	基調講演：サーキュラーエコノミーへの移行に向けた課題と展望
永井　隆之氏	トヨタ自動車株式会社　先進技術開発カンパニー　プロジェクト領域AD-Ⅶ（サーキュラーエコノミー推進プロジェクト）　プロジェクト長	企業事例：トヨタ自動車におけるサーキュラーエコノミーへの取組みについて
浜野　竜二氏	三井化学株式会社　DX推進本部　DX企画管理部　主席部員	企業事例：資源循環プラットフォームの構築で変わるプラスチックの未来