【報告】フィリピンにおける廃棄物からのエネルギー回収に係る普及啓発セミナーを開催しました。



1.概要
日本のビジネス相手国として注目されているASEAN諸国。その一つであるフィリピン共和国は、2024年のGDP成長率5.2%を達成し、工業製品の輸出も堅調であるなど、今後更なる経済発展が期待されています。また、2030年までに再生可能エネルギー率50%の目標を掲げ、外資を積極的に誘致しつつ、未来を見据えたグリーン・クリーンな開発も進めています。
2025年度、ICETTは、三重県をはじめとする中部圏の企業の技術を活かし、フィリピンの資源循環・脱炭素の推進に寄与することを目的に、三重県四日市市にて「フィリピンビジネス展開促進セミナー」を、また、フィリピン・パンパンガ州にて「食品廃棄物からのエネルギー回収に係る普及啓発セミナー」を開催しました。
2.内容
(1)フィリピンビジネス展開促進セミナー
本セミナーでは、フィリピンでのビジネスにおける有識者や企業の方を講師として招き、フィリピン政府が推進する資源循環・脱炭素分野に関して、同国におけるビジネス環境の近況やビジネス動向を紹介しました。セミナーには、三重県をはじめとする中部圏に所在し、フィリピンへの事業展開の関心/意向を有する企業・団体等 20名が参加し、グループディスカッションで活発な情報を行うなど、海外展開のポテンシャルやチャンスを探りました。
● 日時:2025年8月20日(水)13:30~17:30
● 場所:ユマニテクプラザ(三重県四日市市鵜の森1-4-28)



(2)食品廃棄物からのエネルギー回収に係る普及啓発セミナー
フィリピン第三管区パンパンガ州は、マニラ首都圏近郊に位置し、クラーク経済特区を有するなど製造業が盛んな州です。国家主導のスマートシティプロジェクトとしてニュークラークシティが建設中であるほか、豊かな農業資源とそれを基盤とした食品加工産業が発展しています。人口が年2%増加、2030年には350万人に達する見通しであり、都市化も進行中です。
こうした背景の中、廃棄物の増加が見込まれる一方、最終処分場は圧迫されており、廃棄物の資源化が喫緊の課題となっています。また、エネルギー価格の高騰を背景に、廃棄物からのエネルギー回収への関心も高まっています。廃棄物の中でも食品廃棄物はその約半分を占めており、有効利用の重要なターゲットとなっています。ICETTは、フィリピン科学技術省からの要望に基づき、パンパンガ州にて「食品廃棄物からのエネルギー回収に係る普及啓発セミナー」を開催しました。また、本セミナーは、経済産業省国庫補助金による「アジア等ゼロエミッション化人材育成事業」のうち、「先端技術展開(グリーン成長戦略)分野に係る人材育成事業」として、一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)の支援を受けて実施されました。
本セミナーは、フィリピン科学技術省の協力を受け、科学技術省第三管区局など地域の中央政府機関、パンパンガ州政府、企業の経営層及び技術者、産業団体、学識経験者等を対象に、3日間開催されました。セミナーでは、三重県等中部圏企業が食品廃棄物からのエネルギー回収に関する技術や事業経験について講義したほか、現地専門家がフィリピンにおける食品廃棄物からのエネルギー回収の取り組みの現状を講義しました。50名の参加者は、熱心に講義に耳を傾け、講師に積極的に質問をしていたほか、討議では活発な意見を交わし、自身の組織における技術の適用の可能性や課題について考えを深めました。
- 期間:2025年11月25日(火)~27日(木)
- 場所:EL VISTRA HOTEL (142 Narciso St, Angeles City, Pampanga, the Philippines)



(3)フォローアップミーティング
上述の国内セミナー及び海外セミナーの成果や課題を確認するため、オンラインでフォローアップセミナーを開催しました。
● 日時:2026年3月9日(月)
● 参加者:フィリピン科学技術省・産業技術開発研究所(DOST-ITDI)4名
ICETT 4名


