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掲載日:2016年11月24日

平成28年度 中華人民共和国「天津セミナー」国内受入研修を実施

 公益財団法人国際環境技術移転センター(ICETT)では、四日市市からの委託を受け、中国天津市環境保護局等の職員を対象にした人材育成研修を下記のとおり実施し、終了しました。 
 研修にご協力いただいた講師、企業の方々、地方自治体職員の皆様方に厚く御礼申し上げます。

 

 1.研修期間

 平成28年10月31日(月)~11月12日(土)

 ※10月30日(日)からの予定でしたが、来日が一日遅れたため10月31日(月)開始となりました。

 2.研修員

 中国天津市環境保護局等の職員4名

 3.研修テーマ

 「土壌汚染防止対策と技術」

 4.研修概要

 中国では、今年の5月28日に「土壌汚染防止行動計画(略称:土十条)」が公布されました。中国国内において対策が急がれる中、今後、天津市の土壌汚染対策の推進及び条例作成等に役立ててもらうことを目標に、研修員に対して、日本の土壌汚染防止対策法や条例、管理手法や調査手法等の技術を紹介し、土壌汚染対策に関する知識や理解を深めていただきました。

 講義では三重県や四日市市の行政職員より、一般環境における土壌汚染対策と農用地における土壌汚染対策を学びました。法令を学んだ後には、指定調査機関による汚染修復技術や、土壌汚染の調査・モニタリング、分析方法などの講義を受け、土壌汚染対策に関する技術を包括的に学習しました。

 さらに、四日市市内のコンビナート企業を訪問し、化学工場における土壌汚染対策の取り組みについて学び、実際に工場内を視察しました。また、三重県内の汚染事例を実際に見学し、汚染土壌・地下水汚染に対する現場での取組みや汚染修復の状況について学びました。

 また、研修の一環として、昨年3月に開館した「四日市公害と環境未来館」、今年4月から稼動している「四日市市クリーンセンター」を訪問し、四日市市の成り立ちと四日市公害の歴史的背景や、最新の環境配慮型ごみ処理施設についても学びました。

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         <ICETTでの講義の様子>                   <四日市公害と環境未来館にて>

 

 他都市の事例を学ぶ機会として、天津市の友好都市である神戸市を訪れ、神戸市における土壌汚染対策事例について学ぶとともに、東灘汚水処理場を見学しました。

 研修員からは、「四日市市の環境計画制定における経験は我々が今後仕事をしていく上で非常に参考になる。」「講師が解説した土壌汚染対策技術には目を開かされた。帰国したら関連技術部門に紹介して、参考にしてもらおうと思う。」「中国と天津市は土壌汚染の全面調査を始めたばかりで、各方面の経験が明らかに不足しており、日本との密接な協力関係を強化し、日本の専門家の指導を受ける必要があり、日本の実験室を直接導入することもできる。」などの感想を得ました。

 

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    <日本茶体験 四日市市茶室泗翠庵にて>            <国内受入研修終了後の記念撮影>

 

 本研修中の質疑応答や意見交換の場では、活発な意見交換が行われました。研修最後の意見交換会では、天津市側より、土壌汚染対策に関するニーズは沢山あり、今後も天津市の環境改善のために積極的な情報交換をしてほしいという要望が出されました。

 本研修の目的は天津市の環境改善のために先進的な取り組みを後押しすることであり、今後も日本が持つ環境技術や管理手法等を提供させていただきつつ、環境改善に向けた取り組みを積極的に推進していきたいと考えます。