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掲載日:2016年11月29日
公益財団法人国際環境技術移転センター(ICETT)では、三重県からの委託を受け、ブラジル連邦共和国サンパウロ州の環境関連の行政官を対象に、下記のとおり環境保全研修を実施しました。
研修にご協力いただいた講師、企業の方々、地方自治体職員の皆様方に厚く御礼申し上げます。
1.研修期間
平成28年10月17日(月)~10月28日(金)
2.研修員
ブラジル連邦共和国サンパウロ州の環境関連の行政官3名
3.研修概要
三重県は、平成25年8月にブラジル連邦共和国サンパウロ州との姉妹提携40周年を迎え、姉妹協定に基づく友好関係を新たにした意思協定を締結し、協力分野の一つとして「環境ならびに気候変動」を掲げました。このことを踏まえ、この度サンパウロ州で環境行政・管理・保全に関する研究、産業分野の環境保全に携わっている行政職員3名を三重県に受け入れ、環境保全研修を実施することとなりました。
平成28年度は、サンパウロ州の環境保全対策の推進に寄与することを目的に「医療関係廃棄物処理とリサイクル(焼却処理後の廃熱利用等)」をテーマに研修を実施しました。
〈ICETTでの講義の様子〉
研修では、日本における廃棄物の制度や循環型社会形成に向けた取組などについて講義を行うとともに、県内の廃棄物処理事業者や病院等を見学しました。日本における廃棄物の適正処理やリサイクルの推進がどのように行われているか、医療関係の廃棄物がどのように管理され処理されているかを、ハードとソフトの両面から確認しました。またサンパウロ州では、環境問題の状況が三重県の状況と異なるだけでなく、法制度などの社会条件や環境に対する意識などの文化的条件も異なることから、サンパウロ州の状況と照らし合わせながら、各研修内容を理解できるように、できる限り質疑応答の時間を採るように努めました。
〈事業所の見学の様子〉
研修員らは、県内の高度に洗練された廃棄物関連施設に関心を寄せるとともに、廃棄物の管理や廃棄物への意識などのソフト面の技術について、三重県が誇る非常に重要な技術として受け止めていました。行政と住民が協力して行うごみの分別がリサイクル率を高め、病院の関係者による日々の感染性廃棄物の適正管理が不適正処理を防いでいる。こういった点は、研修員に高く評価され、今後のサンパウロ州の環境問題への対処を考える上で非常に有益であったという意見をいただきました。
研修員が本研修を通じて得た知見や経験は、サンパウロ州の廃棄物に関わる今後の課題解決に貢献するととともに、環境というテーマを通じた本研修が三重県とサンパウロ州のさらなる友好促進に寄与していくことを期待します。
〈ICETT前での記念撮影〉