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掲載日:2012年11月22日
三重県委託「平成24年度中華人民共和国河南省産業公害防止技術移転研修」を10月23日から11月13日まで22日間の日程で実施しました。
三重県の友好省である河南省行政官3名を対象に、省で課題となっている工業汚染対策(大気・水質)をテーマに、排ガス中の窒素酸化物対策や、排水中の窒素・リン対策について、講義・見学を行いました。
この研修では、日本における環境保護や産業公害防止のための法制度や各種施策を理解し、公害防止技術等に関する専門知識を深めることにより、帰国後の政策立案・実行のために必要な能力を高めることを目標としています。
日本の水質等に関する法規制や汚染対策技術を学びました。汚染対策技術では、工業排水の集合処理、生活排水の下水処理、浄化槽等、幅広く紹介し、効率的な排水処理への総合理解を深める機会としました。
日本の大気汚染防止に関する法規制や汚染対策技術・手法を学ぶ機会としました。具体的には、河南省において重点課題となっている粒子状物質(PM)対策や、第12次五カ年計画(2011~2015)において拘束目標となっている窒素酸化物対策を取り上げ、セメント工場、石炭火力発電所や運送業界での排ガス対策等を学びました。
研修で学んだ内容をどのように各研修員が業務に活用するかについて、発表が行われました。
今回の研修を通じて、日本の先進的な環境対策技術、設備の維持管理、清潔な工場敷地を実際に体感したことから、アクションプラン発表会では、まだまだ乗り越えるべき課題の多さについて述べられました。例えば、日本では一般的となってきたエコドライブですが、河南省では、そもそもこの概念がないそうで、「CO2削減、コスト削減、事故防止」に繋がるメリットに対して、大いに感銘を受けていました。
河南省において、日本の進んだ技術が導入されるためには、今回の研修員を通じて、河南省環境保護庁、企業関係者へ情報共有されることが重要ですが、アクションプランにおいてもその旨の発表があり、帰国後の各研修員の活躍が大いに期待されます。
最後に、今回の研修の実施にあたりまして、ご多忙のところ、講師、見学受入をいただいた皆様に改めまして御礼を申し上げます。
(出口)
開講式
共同排水処理施設の見学
下水処理場の見学
セメント工場の見学
環境学習の体験