文字サイズ
拡大
縮小
色変更
標準
青地に黄色
黄色地に黒
黒地に黄色

English

  • お問い合わせ
  • サイトマップ

明日の地球のために

ホーム > 研修・指導 > 国内受入研修・技術指導 > 平成20年度の事業 > 平成20年度 JICA集団研修京都メカニズム担当者養成研修の閉講

ここから本文です。

掲載日:2008年7月31日

平成20年度 JICA集団研修京都メカニズム担当者養成研修の閉講

地球温暖化問題は、典型的な地球環境問題であり、その影響は一ケ国に留まらず、地球全体に大きな影響を及ぼしています。そのため1997年の「国連気候変動枠組条約」(UNFCCC)の「第三回締約国会議(COP3:京都議定書)」において温室効果ガスの削減約束の達成とともに開発途上国においても持続可能な開発の支援のために、他国における温室効果ガスの排出削減量を自国の約束達成に利用できるCDM(クリーン開発メカニズム)/JI(共同実施)を含む京都メカニズムの活用が認められています。
2005年2月に京都議定書が正式に発効し、今年、2008年にその第一約束期間が始まり、より実効性のある取り組みとして日本政府においても2006年より「京都メカニズム」を活用したクレジットの取得を開始しています。
しかし、CDM/JIプロジェクトにおいて有力なホスト国となりうる開発途上国の政府が「京都メカニズム」のシステムについて十分な情報が得られず、その体制作りが進んでいないというのが現状です。
この研修はそのような政府担当者である研修員が京都メカニズムのルールやCDMプロジェクト推進のための開発途上国の役割など理解できるように計画しました。
本年度の研修は平成20年6月11日(水曜日)~平成20年7月25日(金曜日)の45日間、アジア、中南米、中近東、アフリカの11ヶ国から1名ずつの京都メカニズムに関する政策担当行政官を受入れ、11名で研修を開催し、去る7月25日に無事閉講式を迎えました。ICETTでの45日間に亘る研修中、ディスカッションの時間を通じてお互いの京都メカニズム推進に関わる情報交換ができました。またレポート発表会をお互いの自国での経験を他の国に紹介ができ有益で、講義中も研修員から活発に質問が出されました。講義に先立ち、アルゴア元米国副大統領の「不都合な真実」の映画を鑑賞し、視覚から得た知識はその後の講義に対する理解を補足することができました。CDMプロジェクトの方法を理解するために4グループで小水力と太陽光発電をテーマとしてプロジェクトのアイデア(PIN)と内部利益率(IRR)を出し、PDD(プロジェクト設計書)の作成を演習として実施しました。研修員からもPDD作成をしたことでCDMが理解できたという意見が多くありました。
研修員はICETT入館後、日本人家庭へホームステイ、ホームビジットで受入れてもらい、滞在中もホストファミリーと連絡をとりなど、よい関係を築くことができ、長い研修期間の支えになっていただきました。また、自由時間には数々の観光スポットを活発に訪問した研修員からは行く先々で日本人の親切に助けられたと感謝の気持ちを述べていました。
研修は講師の方々、ホストファミリーの方々など多くの方々の協力により無事に終了することができましたことを厚く御礼申し上げます。