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明日の地球のために

ホーム > 研修・指導 > 海外研修・技術指導 > 令和2年度の事業 > 【報告】中華人民共和国「天津セミナー」を実施

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掲載日:2021年3月23日

【報告】 令和2年度 中華人民共和国「天津セミナー」を実施しました。

概要

四日市市と中華人民共和国天津市とは、1980年の友好都市提携以来、様々な分野で交流を続けています。その交流の一環として、当財団では1993年から、天津市が抱えている環境問題の改善を目的とした研修を四日市市から受託して実施しています。これまでに142人が四日市市での研修を受講し、一方天津市でのセミナーには1,103人が参加しています。 2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により日本と中国の間で渡航ができなかったことから、「悪臭・騒音の規制」をテーマとして、四日市市にて講義映像を作成し、その映像を用いて天津市にてセミナーを開催しました。

目的と背景

天津市では、著しい経済発展を遂げる一方で、多くの環境問題が発生しており、その改善が喫緊の課題となっています。そのため、天津市生態環境局の職員等が日本の環境技術や管理手法を理解し、天津市の環境改善に役立てることを目的として、本事業を実施しました。
2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により日本と中国の間で渡航ができなかったことから、例年行っている天津市現地セミナー及び訪日研修に代えて、四日市市にて講義映像を作成し、その映像を用いて天津市にてセミナーを開催しました。

内容

1) 講義映像の作成

四日市市にて、①悪臭規制について、②騒音規制について、③四日市公害の改善についての3つの講義映像を作成しました。そのうち、①悪臭規制ではJSR株式会社四日市工場のRTO設備の見学について、②騒音規制では、自動車騒音の測定方法について現場での解説を行い、それぞれ映像に収録しました。

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講義映像撮影の様子

 

 2)天津市でのセミナー開催
天津市にて、①3月5日に悪臭規制及び四日市公害について、②3月12日に騒音規制及び四日市公害について、四日市市にて作製した講義映像を用いてセミナーを開催しました。
①3月5日のセミナーには、約26名(うち6名が会場参加)、②3月12日のセミナーには、約38名(うち18名が会場参加)が参加しました。

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セミナーの様子

 

成果と展望

天津市でのセミナーの参加者からは、以下のような意見が寄せられました。

・日本の環境保全政策や対策について、よく理解することができた。

・このような映像講義は、繰り返し学べて良いと思う。

・疫病が流行する厳しい状況の中で、このようなやり方を選択することで、リスクを大幅に下げることができるだけでなく、効率を高めることができ、しかも学習時間を柔軟に取ることができる。

2018年に中国中央政府の旧環境保護局と他部の環境分野とが統一され、生態環境部に格上げされたことに代表されるように、中国は国全体として環境改善に力を入れており、本事業にかかる期待は益々高まっています。今後も天津市の問題に即したテーマを取上げ、天津市の環境改善の一助となるような事業を目指します。

(細谷 智宏)