掲載日：2019年5月20日

【報告】　平成30年度「地域中核企業創出・支援事業」
（革新的炭素繊維強化プラスチック(CFRP)端材リサイクル技術の国内外販路開拓支援（ハンズオン型））［中部経済産業局委託］

概　要

　中部地域で優れた炭素繊維強化プラスチック(以降、CFRPと略記)端材（端材とは製造工程端材のこと）リサイクル技術を持つ企業を地域中核企業と位置づけ、国内外販路拡大や技術連携先の発掘・確立等を促進するため、産学官連携を通した支援を行うことを目的に本事業を実施しました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　実施期間：平成30年10月30日～平成31年3月29日

背景と目的

　中部地域は、自動車や航空機をはじめとするものづくり企業（動脈産業）と高度な環境対策技術を有する企業群（静脈産業）とが集積し、動静脈連携によるシナジー（相乗効果）を生み出し、地域の強みとなっています 特に、CFRPに関しては、自動車や航空機分野を中心に、今後も高い需要が見込まれています。
しかし、主に製造工程から排出されるCFRP端材や廃製品の処理については、埋め立てによる最終処分が一般的と、環境負荷が高く、適正な処理が行われていないのが現状です。
　上記の背景を基に、静脈産業のうち、欧米等をはじめとする先進国における幅広いニーズに応えることが可能な、優れたCFRP端材リサイクル技術を持つ中部地域の企業を地域中核企業と位置づけ、国内外販路拡大や技術連携先の発掘・確立等を促進するため、産学官の連携を通した支援を行うことを目的に本事業を実施しました。

内　容

１）「国際航空宇宙展2018 東京」の場を活用したCFRP端材リサイクル技術のPR
　出展企業である欧州航空機関連企業を訪問し、航空機電動化事業担当者等に対して、本事業のコーディネーターより、地域中核企業のCFRP端材リサイクル技術の概要説明等を行うことで、技術のPR及び情報交換を行いました。

２）「JEC World 2019 パリ展示会」の場を活用した展示会参加企業へのCFRP端材リサイクル技術のPR、及び欧州航空機メーカー関係者等との新たな販路開拓に向けた意見交換
　3月「JEC2019 パリ展示会」の場等で、販路拡大等を見据え、多種多様な欧州企業・機関らと地域中核企業のマッチングを目指した意見交換を行いました。　　　
　また、欧州の公的研究機関や大手航空機関連企業の工場訪問等を行い、本事業のコーディネーター支援のもと、地域中核企業の技術PRや事業提案等のプレゼンテーション及び意見交換を行いました。

JEC World 2019 パリ展示会の様子①	JEC World 2019 パリ展示会の様子②

 
３）グローバル・ネットワーク協議会との連携
 　グローバル・ネットワーク協議会 海外展開分野支援ネットワーク構築会議等への参加を通して、技術移転を行ううえでの注意事項等について、専門家より情報収集を行いました。