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ホーム > 研修・指導 > 国内受入研修・技術指導 > 平成29年度の事業 > 【報告】平成29年度 中華人民共和国「天津セミナー」国内受入研修を実施

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掲載日:2017年12月21日

平成29年度 中華人民共和国「天津セミナー」国内受入研修を実施

 

  公益財団法人国際環境技術移転センター(ICETT)では、四日市市からの委託を受け、中国天津市環境保護局等の職員を対象にした人材育成研修を下記のとおり実施し、終了しました。 
 研修にご協力いただいた講師、企業の方々、地方自治体職員の皆様方に厚く御礼申し上げます。

 

 1.研修期間

 平成29年10月30日(月)~11月11日(土)

 ※10月29日(日)からの予定でしたが、来日が一日遅れたため10月30日(月)開始となりました。

 2.研修員

 中国天津市環境保護局等の職員4名

 3.研修テーマ

 「水質生態環境保護」

 4.研修概要

 中国・天津市では、2015年12月に「天津市水汚染防止業務法案の通知」が公布され、水質環境汚染への対策が急がれる中、今後の天津市での水質改善に役立ててもらうことを目標とするため、また、天津市を流れる独流減河での生態系修復も市の重要プロジェクトとされていることから、「水質生態環境保護」を基本テーマに設定しました。本研修では4名の研修員に対して、日本の水質汚濁防止に関する法令、管理手法や調査手法等の技術を紹介し、水質生態保護に関する知識や理解を深めていただきました。

 講義では愛知県や四日市市の行政職員より、水質汚濁防止法などの水質規制に関する法令や水質自動測定器の原理を学びました。法令を学んだ後には、三重県保健環境研究所での水質分析の実習など、水質汚濁防止対策に関する技術を包括的に学習しました。また、水域での生態系保全に関する講義や藤前干潟の見学などで生態系を保護する観点からも知識を深めました。

 さらに、四日市市内の企業を訪問し、工場における排水処理や環境保全活動について学び、実際に工場内を視察しました。また、四日市港では巡視船に乗船し実際の四日市港の水質の状況や採水の方法について学びました。

 また、四日市で環境について学習する意義を学ぶ場として、四日市公害と環境未来館を訪問し、四日市市の成り立ちと四日市公害の歴史的背景についても学びました。

       H29_10_31ICETT講義H29_11_6分析実習

               <ICETTでの講義の様子>                   <分析実習の様子>

 

 他都市の事例を学ぶ機会として、天津市の友好都市である神戸市を訪れ、神戸市における水質汚濁防止対策について学ぶとともに、東灘汚水処理場を見学しました。

 研修員からは、「四日市市、神戸市などの都市の企業の自己管理能力と環境保護意識は私に深い印象を与えた。」「我々は多くの企業を訪問し、規模の大小、生産量の多少を問わず、日本の企業が管理と労働の制度について、非常に厳格で明確であるのを見た。いずれも環境保護部門を有し、独立した環境保護の管理システムを有している。これは我々が大いに学ぶに値する点である。」「四日市公害と環境未来館で学んだ、大気の質をいかにして改善するか、青い空と水をいかにして維持するかについて、また、日本の環境整備の経験と教訓、特に訴訟と司法によって環境の正義をいかに実現するかについては、我々が学ぶべき価値がある。」などの感想を得ました。

 

        H29_11_9未来館H29_11_10記念撮影

             <四日市公害と環境未来館にて>          <国内受入研修終了後の記念撮影>

 

 

 本研修の目的は天津市の環境改善のための取り組みを後押しすることであり、今後も日本が持つ環境技術や管理手法等を提供させていただきつつ、環境改善に向けた協力を積極的に推進していきたいと考えます。