ホーム > 研修・指導 > 国内受入研修・技術指導 > 平成25年度の事業 > 平成25年度 JICA委託 地域別研修「中南米地域 廃棄物管理(B)」コース
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掲載日:2013年11月28日
研修中は、日本の廃棄物処理の法律や清掃工場、破砕工場、資源物のリサイクル施設、処分場の見学を行い、排出源から、中間処理、最終処理に至るまでの処理方法について講義を受けました。
中南米の廃棄物は、適正な処分がされていない有機性ごみが多いことから、処理の一つの方法としてコンポスト化について講義を受け、施設の見学をしました。コンポストについては、事前に適正な有機性ごみの分別をしてビニールなど不要なものが混在していない、使用者が使いたいと思うような良質なコンポストを作る必要性の説明を受けました。また出来上がったコンポストについては、使う人をリサイクルの中に取り込むことで継続した循環になることが理解できました。
(コンポスト床材作りの実習-とばリサイクルネットワーク) (資源リサイクル回収-大羽根園自治会)
市民による環境ボランティア活動として菰野町大羽根園自治会による資源物リサイクル回収の様子を見学しました。当番の協力にて進められる回収日に、適切にリサイクル物を分別する市民の自主的な活動状況を見て、自国でもこのような活動ができるようにしていきたいと切望していました。また、親と一緒に訪れた小さい子供も正しく分別する姿を見て、自然に行われている早期環境教育の必要性を感じていました。
小学校での環境教育の見学では、来年、愛知県・名古屋市で*ESDユネスコ世界会議が開催されることから、ユネスコスクールに加盟しているあま市立甚目寺小学校を訪問し、同校で実施している環境活動や児童が自発的に活動する取組みについて紹介していただきました。さらに研修員は、各教室に分かれて、元気な児童と一緒に給食も味わう機会をいただきました。研修員からは「自国では児童は半日しか学校に行かないので給食を食べる機会はない。日本の教育システムは素晴らしい。」という感想がありました。
(ホームビジットのボランティア家庭と) (ICETTでの文化交流)
休日には、日本の家庭に受け入れていただき、日本の食べ物、着物の着付けなど様々な日本の文化に触れる機会を持ちました。一部の研修員は、四日市市の茶室「泗翠庵」で数寄屋造の建物、本格的な茶室を見学し、茶道を楽しみました。研修後の自由時間にはボランティアの方より寄贈していただいた着物を着て、ICETT内で撮影会も楽しみました。
自国に戻ってから実施するアクションプランの発表会では、日本で学んだことを参考にして廃棄物処理の技術だけでなく、排出源での分別・リサイクル、住民の意識啓発の重要性について研修の総括となる発表がありました。意識啓発については幼児期からの早期環境教育の必要性を強く認識していました。担当者としても、各研修員が研修中に学んだことが中南米諸国に普及されていくことを期待しています。ご協力いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
(Time & Motion Study-ごみ収集の演習) (今でしょ!)
*ESDとは?
持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable
Develpment)の頭文字をとったもの。
(喜瀬・内田・出田)
(閉講式)